第309飛行隊 C格納庫

卯月薫(うづき・かおる) アマチュア小説書き&ゲーム実況(はてなプロフに各URLあり〼)。マンガ、アニメ、映画、小説、ミリタリー、警察、TRPG、猫、ゲームなど。たまに自炊画像。  ※注意※  不適切なコメントは予告なしに削除する場合がありますのでご了承下さい。リアルの常識などは言うに及ばず、ネチケットもしっかり守りましょうw since 2005.12.22 当ブログはAmazonアフィリエイトを利用しています。

どこまでも真っ直ぐな高速道路をひた走る1台のシルバーのベンツ。その助手席に私はいた。
私の隣には昔私の家の近所に住んでいた本屋の旦那に似た中年の男――しかし目や鼻などのパーツは明らかにアメリカ人のそれだ――が坐り、アクセルを床までベタ踏みしている。
車外では暖かいというよりは暑いといったほうが適切な初夏の陽光が照りつけ、車内はもとよりこの国全体を温めていた。先の道路にはぐねぐねと陽炎が立ち、その暑さを如実に物語っている。
そんな穏やかな午前の車窓を、しかし楽しむような状況に我々2人は置かれていない。私達は追われているのだ。
運転は隣の中年男に任せ――150キロ超のスピードを出しているにもかかわらずベンツのコントロールを失わないこの男のドライビングテクニックにはこんな状況でなければ賞賛を送りたいところだ――、私は、追われる事ぐらいわかりきってたんだからショットガンかグレネードランチャーくらい積み込んでおけよな馬鹿野郎! と心の中で誰に対してかわからない悪態をつきながら手の中のハンドガンを蟻のようにわらわらと襲い来る追っ手に向かって撃ちまくっていた。
両手が弾薬の燃えカスで真っ黒になり手の甲のあちこちに火膨れができても、私は撃って撃って撃ちまくった。


……という夢を見た。
起きてから夢の中で銃を構え続けていたせいで幻の筋肉痛になって、今日1日両手がダルかったよ。