第309飛行隊 C格納庫

卯月薫(うづき・かおる) アマチュア小説書き&ゲーム実況(はてなプロフに各URLあり〼)。マンガ、アニメ、映画、小説、ミリタリー、警察、TRPG、猫、ゲームなど。たまに自炊画像。  ※注意※  不適切なコメントは予告なしに削除する場合がありますのでご了承下さい。リアルの常識などは言うに及ばず、ネチケットもしっかり守りましょうw since 2005.12.22 当ブログはAmazonアフィリエイトを利用しています。

『警視庁捜査一課特殊班』

警視庁捜査一課特殊班 (角川文庫)

警視庁捜査一課特殊班 (角川文庫)

○内容○

警視庁本部庁舎6階に、特殊班の所属する刑事部捜査第1課がある。正式名を特殊犯捜査係(SIT)といい、身代金誘拐・企業恐喝・立てこもり・ハイジャックを専門に受け持つ「刑事警察の特殊部隊」である。
彼らは「現在進行形」の犯罪に立ち向かうため、その技術・捜査体系・運用は門外不出であり、他の課とは一線を画す。
これは、担う任務の重大性ゆえ、世間に姿を現す事を許されない特殊班の全貌に迫った、真実の記録である。

○感想○

こんな犯罪捜査(というと少々語弊があるかもしれない)班があったことすら知らなかった私には、この本との出会いは衝撃的以外の何者でもなかった。過去の事件を克明に再現しつつ、特殊班と犯人の攻防、警察上層部の動き、指揮本部の指令などを時に当時の記録(例えば電話での会話)、関係者の証言等を交えて多角的に見つめており、事件そのものを知らなかったり、うろ覚えの場合でも話が時系列で進行していくので理解しやすい。また、日本警察の致命的欠陥や現場でのSATとの連携、予想される21世紀型犯罪への対応など、山済みする問題に対する特殊班の在りようについて、著者が自らの見解を述べている点も興味深い。

○思った事○

事件を時系列で追っているので、時にはだらだらと続く文章が読んでいて非常に苦痛になる。