第309飛行隊 C格納庫

卯月薫(うづき・かおる) アマチュア小説書き&ゲーム実況(はてなプロフに各URLあり〼)。マンガ、アニメ、映画、小説、ミリタリー、警察、TRPG、猫、ゲームなど。たまに自炊画像。  ※注意※  不適切なコメントは予告なしに削除する場合がありますのでご了承下さい。リアルの常識などは言うに及ばず、ネチケットもしっかり守りましょうw since 2005.12.22 当ブログはAmazonアフィリエイトを利用しています。

『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』

スカイ・クロラ (中公文庫)

スカイ・クロラ (中公文庫)

飛行機(戦闘機)に乗って大空を駆け巡る、戦争を生業とする子供達の寓話。文体が小説というより詩に近く、人物の描写はあまりないがその分風景の描写がスゴイ。うますぎる。航空戦もリアルで、手に汗握る緊張感と、自由に空を飛び回る爽快感がある。でも、著者は生まれてこの方、自分で飛行機を操縦した事はないというのだから、驚きである。
なんかもう面白くて、何度も読み返したくなる。人間そのものやその人間が築いてきた社会の影や矛盾なんかも語られているので、その部分にはちょっとどきっとさせれられたり。「ああ、言われてみればそうだなぁ」みたいな。特に、エピローグ最後の「戦おう。人間のように。〜」の部分が好き。

ちなみに、今回読んだのは文庫版だが、他にハードカバー、新書版も出ている(ハードカバーは装丁、新書はカバーと口絵でちょっとした話題になった)。続編に、『ナ・バ・テア None But Air』(ハードカバー・新書)、『ダウン・ツ・ヘヴン Down To Heaven』(ハードカバー)がある。
中央公論新社