『ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven』

ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven

「もう誰もお前を墜とせない――」
　他の誰の追随も許さず、孤高のエースとなった草薙水素（クサナギ・スイト）。しかし、任務中のふとした気まぐれから負傷してしまい、鬱屈とした入院生活を余儀なくされる。そんなある日、彼女はある少年――函南優一（カンナミ・ユーヒチ）――と出会う。一方、クサナギを失いたくない“会社”は、彼女を任務から遠ざけたいと考えていた。そしてそれは、退院したクサナギを取り巻く環境を一変させる。
　いち飛行気乗りから無二の逸材へ。空を舞うクサナギの意思とは無関係に――地上の大人達の都合で――、彼女の運命は動き出す。

　正直前にも書いたかもしれないけど、はっきり言ってこれはこれで独立した物語として読んだほうがいいと思う。なんか、繋げるために無理矢理書いた感じ。『スカイ・クロラ』の設定とのすり合わせに明らかに失敗している。この巻でクサナギは『スカイ・クロラ』の主人公、カンナミと出会うのだけど、『スカイ・クロラ』でのカンナミはクサナギと以前から知り合いだったとはとても思えない態度だし（この辺が“無理矢理書いた”と感じる）。まあ、ある１つのエピソードとして読む分にはいつも通り面白いのでオススメ。相変わらずクサナギとササクラのコンビが良いし、ティーチャがカッコイイ。