第309飛行隊 C格納庫

卯月薫(うづき・かおる) アマチュア小説書き&ゲーム実況(はてなプロフに各URLあり〼)。マンガ、アニメ、映画、小説、ミリタリー、警察、TRPG、猫、ゲームなど。たまに自炊画像。  ※注意※  不適切なコメントは予告なしに削除する場合がありますのでご了承下さい。リアルの常識などは言うに及ばず、ネチケットもしっかり守りましょうw since 2005.12.22 当ブログはAmazonアフィリエイトを利用しています。

『殺し屋シュウ』

殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)

殺し屋シュウ (幻冬舎文庫)

またまた友人に薦められた本。一見すると短編集っぽいけど(裏表紙にはそう書いてあった)連ドラみたいな感じなのかな。あとの話になるほど時間が経っているみたいだし。
主人公は父親殺しの経験を持つ青年シュウ(これは通称名)。“父親殺し”というキーワードだけで心が躍ってしまう私である。そうだね、エディプスコンプレックスだね。
閑話休題。物語の形式としては、シュウにヤクザ相手に商売をしているなんとかっていう男(忘れた)が仕事を依頼し、シュウがそれをこなすというオーソドックスな殺し屋の話だ。オーソドックスな殺し屋の話なのだけどさすが普段は文学部の教授の元で助手をしているだけあってターゲットを殺す準備をする時のシュウの心理には文学的な思考がしっかり入り込んでいる、という描写が上手い。
ちなみに、シュウは殺しを終えたあとは必ずバーに言ってターゲットに相応しいカクテルを飲み、最後をブラッディーマリーで閉めるのだが、下戸である私には、たとえばソルティドッグのどこが今回殺したターゲットに相応しいのかまるでわからなかった。つきつめれば同じアルコールに違いないカクテルでも、カクテルごとに味は違うはずだし、その味がもしかしたらターゲットに相応しいという描写なのかもしれないので、誰か解説して欲しいものだ。