第309飛行隊 C格納庫

卯月薫(うづき・かおる) アマチュア小説書き&ゲーム実況(はてなプロフに各URLあり〼)。マンガ、アニメ、映画、小説、ミリタリー、警察、TRPG、猫、ゲームなど。たまに自炊画像。  ※注意※  不適切なコメントは予告なしに削除する場合がありますのでご了承下さい。リアルの常識などは言うに及ばず、ネチケットもしっかり守りましょうw since 2005.12.22 当ブログはAmazonアフィリエイトを利用しています。

さあやりあおうか?

思った以上に上記の用事で時間が押してしまったので他の予定は保留、スケジュールを繰り上げてロクタンの跨ったら、さっ、行きますか。
向かうは某K所。そこでこれから会う人物は私にとってとても大切な人だ。なぜなら彼に出会わなければ一生SSに乗りたいなんて思わなかっただろうから。
予報では降水確率40%の寒空の下、時間より早くのつもりがほぼ時間通りに到着。うん、まだ来てない。ま、もともと用事次第では遅れるかも、という連絡があったので恨む事もできない。なので手近な木製のベンチに座ってメールを消化したり、mixiをチェックしたり。ホットミルクティー缶を買って散々カイロ代わりにしたあとずるずるもったいぶって飲んだり、やってくるバイクや車を眺めたりして時間をつぶす。その内ベンチに座ってるのが寒くなってくるとまだエンジンが冷え切っていないCBRに跨り、ナマケモノよろしくだらーんと伸びてみたり。
ちなみにCBRのすぐ近くに停められたCB400SFの傍らで立ち話をする2人の女の子の会話は聞こえないフリ。片方がでっかい声で「私SSに乗りたいんだよねー!」とか聞けよ我が声ばりに宣言してたけど、気になるなら話しかけてくればいいし、それができないなら声のボリュームには気をつけるべきだろう。そういう陰口チックな言動は嫌いなので、思わず「何か?」と睨みつけそうなった。もっとも、ケンカを売っても面倒な事になるだけだし、こっちは人と待ち合わせてるんだから我慢したけど。
それからもしばらく続いた2人の会話は徹底的無視し、その2人もやがて寒さに負けて近くの建物の中へ去って、結局着いてから1時間かそこらくらいすぎた頃ようやく相手が現れた。彼のマシンを見るのは1年ぶりだ。去年は一緒に走ってすらいない。懐かしい排気音に、思わず「遅いよ」という言葉が口をついて出る。エンジンを止める前の出来事だったから、きっと聞こえなかっただろう。
「おーすっ!」と声をかければにっこりしてくれる。CBR1000RRに乗る彼、それがSD氏だ。
SD氏は私がクラブマンに乗り始めてから3ヶ月くらい経った頃に知り合った友人で、柏系の友人達以外では1番ランデブーの時間が多い人物であり、うちのロクタンを見るのは今回が初めて。加えて年式や排気量は違えど同じコンセプトの元、世に送り出されたバイクに乗っているのだから、自然、お互いのマシンやタイヤにまずは話題がいく。他には共通の友人達、あるいは私が去年得た新しい友人達について話をした。去年SD氏に会ったのは2、3度。一昨年は時間が合えばツーリングに出ていた。その差を埋めるように私は会話を続けた。「やっと追いついた」という充実感を感じながら。もちろん走り出してしまえば全然そんな事はないに違いないのだけど……。

うちの子。角度のせいか後ろの1000RRより全長が長く見える。

SD氏のCBR1000RR。実は特別仕様車なのだが、何が特別なのかを書くのは控えさせていただく。いっても見る人によってはすぐにわかっちゃうけどね。

聞いていた通り、1000RRには新しくタンデムグリップがついている。なんでこんなのつけたのかと訊いたら、これがあるとホムセンボックス積めるんだよー、と嬉しそうに語っていた。アホだなあ……まあいくら懲りたとはいえ、CBRで北海道に行く事はやめないんだからたくましいというかなんというか。SSにホムセンボックスを積む事によって、きっと何かしらのネタを拾ってくると思うので乞うご期待! という感じだ。


そんなこんな時間はあっという間にすぎていく。この後暖かい飲み物を買いに行ったSD氏がなかなか戻ってこないなあと思ってたら予想外の展開が待ち受けていたのだけどそれはどうでもいいや。私にとって大事なのはそっちよりも上の一連の流れなのだよ。
再会を約束して、別れた。再会というと大袈裟だけど、休みが合う事も少ないので社交辞令のようなものだ。社交辞令にはしないけどな。早ければ今月中にでもまた一緒に走りたいと思う。


クラブマンに乗っていた頃、CBRに乗るSD氏の背中をいつも見ていた。その排気音を聞き、伏せ気味の姿勢とややバックステップ気味のライディングシューズの裏を見て、私は自分もSSに乗りたいと思ったのだ。
SSに乗ればSD氏のようにカッコよく走れると思ったから。
免許を取ったのが時間的にそんなに大差ないといっても、元の土壌は違うしマシンを変えたからといってすぐに追いつけるものじゃない。けれど、クラブマンから乗り換えて変わったものもある。
その中で1番重要なのが「これでSD氏と同じ土俵で戦える」という事だ。もちろん前出の通りマシンを変えたからすぐどうこうなるものじゃない。が、これでSD氏は“本気で戦ってくれる”だろう。それは同じSSだから。排気量やマシンのコンセプトの違いを言い訳にできないから。こうなればぶつかるのはマシンの性能ではなく常に互いの腕だけだ。相手を上回れば前を行くし、下回ればテールを拝まされる事になる。クラブマンとCBRじゃこうはいかなかっただろう――というのはクラブマンを操りきれなかった私の言い訳だろうか。
何はともあれ、やりますか。去年1年間、だてに走り回っていただけじゃないというのをしっかり見てもらわないとね。