『自衛隊vs.北朝鮮』

自衛隊vs.北朝鮮 (新潮新書)

初版は2003年８月。なんでそこそこ古い本には違いないのだけど、いざ半島有事となれば時代遅れ(?)の一冊になってしまうので今のうちに読んでおこうと思った次第。とはいえこの本が出た時の指導者は現北の勇者の父親なので、まあそっくりそのまま参考にはならないけれども。
とにもかくにも本書で述べられている実戦時の自衛隊の運用問題について、時が進んだ現在一体どれくらい解決されているのか、なまじ比較できてしまうために不安でならない。無論、想定されうるすべての、あるいは想像力を働かせれば決して夢物語ではあり得ない問題の処理には現状ですら様々な事柄が足枷になっている。
しかし危険な隣人はこちらの都合など構ってはくれない。核と武力行使をちらつかせながら今日も牙を研いでいる。今まで起きた事のない事はこれからも起きないなどという根拠のない楽観主義を抱いていると本当に大変な事になる。
2003年から15年。この間に何も起きなかったのは果たして僥倖なのか、それとも薄氷を踏み続けているだけなのか。今ならまだどうすべきか考えられる。いまならまだ備える事ができる。生きる事は頭を使う事だ。生き残りたかったらすぐにでも行動したほうがいい。