『塩の街 wish on my precious』
塩の街―wish on my precious (電撃文庫)
- 作者: 有川浩,昭次
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2004/02/01
- メディア: 文庫
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前半は「生きる事」、後半は2人の恋の行方について、主に書かれている。Scene-2で“法”が本当は何を守っていたのか語られる場面には「なるほど〜」と、うなってしまった。そういう考え方もあるのか、と。入江みたいなキャラは嫌いじゃないが、やはりああいう手合いは腹が立つ。まあ、彼も生き残る事に必死という点では秋庭や真奈と変わらないわけだけど。
近い未来、ありそうな世界観で怖い。事実、世界各地で塩害に悩む地域はあるわけで(もちろん、人が塩の柱になったりはしないが)、そういう面で見ると、不安になる。
何か続編をにおわせるような終わり方をしているので、秋庭と真奈のその後が大いに気になった。で、無粋だけどひと言言わせてもらうなら、塩の欠片が大量に降り注ぐ中をF−14で突破するのは不可能だ(しかし、ふれ込み通り著者はどうしてこんなにも自衛隊に詳しいのだろうか)。